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 ここで言う「サスペンション」とは、車のフレーム部分に取り付けられている、走行状況などによって稼動する部分を指すことにします。俗に「足まわり」とも呼びます。この部分は、車によってその程度は違いますが、いろいろな部品で作られていて、走行に大きな影響を及ぼしますから、メーカーもお金をかけて開発していますし、車種によってはさまざまなメーカーからアフターパーツが発売されています。
 まずショックアブソーバー(以後ショック)についてです。日本語では「減衰器」とでも呼ぶのでしょうか。この部品は消耗品で、一定以上走行した場合交換が必要となりますが、普通「ダメになったから交換する」ということはほとんど行われていません。交換しなくても普通に車に乗る分には支障がないということでしょうが、交換してみるとその違いに驚くはずです(家のワゴン車(80000km走行)で実証済み)。人間がだんだん慣れてきてしまうため、ショックの「へたり」に気がつきません。
 今現在、自分の車には、なにも調整機構を備えていないものを取り付けています。いろいろな減衰器を製品化しているカヤバの「new SR Special」という商品です。これは、減衰力を強くして高速での安定性を確保しつつ、乗り心地も比較的よいというコンセプトのモデルです。いまいちカラーがマニアックな気がしますが、どうせよく見えない場所に付くので、あまり気にしないことにします。個人的には、もっと真っ青のほうがよかったです。
 ショックといつもペアで考えなければならないのは、コイルスプリング(以後バネ)です。この部品は、半永久的に使えるというものでもないですが、ほとんど永久に使えると考えていいと思います。バネの諸元は、自由長(バネに負荷がかかっていないときの高さ)、バネ定数、有効巻数、線径などがあります。いろいろ社外品がある中から選択する場合、主にはバネ定数で決まると思います。
 自分の車には現在、Kgm/m(ケージーエムと読む)の「DR21 スーパースポーツ」を使っています。バネ定数は前4.4kg/mmで後4.0kg/mmです。純正品は2.2kg/mmですので、ほぼ倍です。この製品は、バネが遊ぶ(バネがショックに固定されず、動いてしまうこと。もちろん整備不良となる)ことの無いように、自由長を稼ぐためだけのバネがついています。車高は、約4mmダウンということになっているようです。
 しかし、ショックとバネのマッチングは、乗り心地や走行運動性能に大きく影響します。ショックのほうがバネにたいして強い減衰力を発生した場合、バネが適度に働きません(たまにヒクヒク跳ねている車がこれ)。また、バネのほうがショックに対して強いバネ定数を持っている場合、バネが働きすぎて、それをショックが押さえ切れなくなってしまいます(ショックが純正でローダウンのためだけにバネを社外品に交換した場合に起こりうる)。
 乗り心地は、運転次第でどうにもなるようです。主に気を付けることは、やはりスピードです。段差があるところは覚えておいて、そこの前にはきちっと減速するようになりました。他には、マンホールなどは極力避けることです。
 その他自分が純正品以外のものを使っているところは、フロントのテンションロッドです。ニスモの強化ブッシュ圧入済に交換しています。ブッシュを強化品に交換しているだけで、リンク部分は純正品と変わらないのですが、このブッシュにはブレーキング中などはフロントブレーキが発生した減速Gがかかってくるので、痛みやすいのですが、プレス機がないと交換できないので、リンクごと販売しています。その他ニスモでは、サーキットリンクセットと称して、いろいろな強化ブッシュ圧入済のリンクを製品化しています。
 R32スカイラインは、アッパーリンクのブッシュがすぐダメになりガタが発生しやすいのですが、自分の車は幸運にも、60000kmを走行した現在でもほとんどガタがありません。この理由は、いまでもぜんぜんわかりません。でも、交換しなくていいことは歓迎します。もしダメになっても、また純正品と交換すると思います。また、距離を走行した車はリアメンバーブッシュがダメになっているという話も聞きますが、今のところ未確認です。確かにレスポンスが悪くなってきたような・・・。
 それから、これはどんな車にも言えることですが、特にタイヤのサイズ変更をしたりサスペンション部品を交換したりした場合、ホイールアライメントが適正に調節されていることが重要です。調整してあるのとしていないのでは、特にFR車の場合直進安定性に違いが現れます。その他、タイヤの偏摩耗や高速安定性など、あらゆる面で影響します。自分でもこれまで数回調整を行っています。調整自体は精密な専用機械(2000万円くらいするものもある)が必要なので、とても自分ではすることはできません。費用は調整料込みで12000円程度からです。少々高いですが、これだけの値段を払う価値があります。高いタイヤを保護するためと考えれば、十分安いでしょう。調整しても、ただ走っているだけで数値は狂ってきてしまうので、20000km走行したくらいで再調整したいところです。
 サスペンションは、普通に車を使っている分にはなにか不具合が生じない限り気に止めることもありません。しかし、交換した影響がわかりやすく、おもしろいパーツの集まりだと思います。 |